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憲法記念日に考察

最近、また憲法改正議論がクローズアップされてきた。

安倍首相が今度の参議院選挙での焦点にしようとしているからだ。

私も改正には賛成であるが、時期尚早であり、ましてや憲法96条を先に改正して改憲の要件を引き下げて、その後改憲しやすくしようという考えには同調しない。

我が国の憲法は、明治維新により時代が大きく変化した際の大日本帝国憲法、太平洋戦争終結後の日本国憲法と2つとも我が国にとって衝撃的な時期を乗り越えたときに公布されたものである。

今、平和ボケしている日本において憲法改正の動機はあまりに弱い。

確かに、憲法9条については改憲して国防軍や集団的自衛権を明確化することで、北朝鮮問題などに対応しやすくなるのであろう。

しかし、憲法は9条だけではなく、前文及び99条からなるものであり、これをしっかり理解していない段階での改憲は、一部の政治家の主張やマスコミの偏頗的な主張に煽られるだけであり、国民は改憲されても本当の理解ができないのである。

思うに我が国では憲法教育が少なすぎるのである。

欧米では小学生くらいからしっかりと憲法教育をされているようだが、我が国では「基本的人権の尊重」を教えるくらいだ。

なぜ「基本的人権の尊重」だけを強調して教えるのか、それは戦後のとある教育組織の横暴であろう。憲法に限らず、この組織は権利だけを主張することを教える。権利と義務は表裏一体のはずであるのに、権利だけを主張する人間が増えているのはこの組織のせいだ。

おっと、話が脱線した。しかし、そもそも、憲法を教えることができる教師がいないのだ。「基本的人権の尊重」と国民の三大義務くらいは教えられるだろうが、本来9条なんてものは複雑難解な解釈で成り立っているものであり、一般教師には理解できないであろう。

私は法学部で勉強したが、大学の先生の講義もさっぱり意味不明だった。司法書士試験のときにちょうど憲法が試験科目になったときであり、とある資格予備校の素晴らしい先生に出会えて憲法の意義をやっと理解できたくらいだ。最近、その先生はよくテレビに出ているが、今はちょっと偏頗的だなと思ったりもするが。。。

ともあれ、国民がもっと憲法をしっかりと学び、本当に改憲の必要性を見極めることができれば、安倍首相がいう96条の改正を先にする必要もないのである。

まぁ、首相が憲法改正を持ち出すことで、国民が憲法に少しでも関心を持つようになっていることはよいことだ。

私の考えも若干偏っているかもしれないが、改憲につきまだ確固たる信念はないので色々な立場の意見を聞きながら考えていきたい。