基礎編11:婚姻を継続しがたい重大な事由
前回コラムまで掲載しました離婚事由とは異なり、婚姻を継続しがたい重大な事由は、個々のケースで判断されます。夫婦関係が破綻している原因や、修復の可能性などから総合的に判断されます。
- 性格の不一致 許容できないものなのか
性格の不一致に起因して婚姻関係が回復不能なまでに破綻すれば、婚姻を継続し難い重大に事由に該当することになります。そのようなケースではその他多くの破綻原因が複合的に主張されることとなります。離婚原因の立証のためには、性格の不一致に起因した別居、喧嘩、無視などの具体的事実を集めることが必要です。
- 金銭問題 ギャンブルや多額の借金
- 親族問題 配偶者の親族との不仲や親の介護 配偶者が問題に対してどのような態度か
- 宗教上の問題 日常生活に悪影響があるほどの活動
夫婦関係が破綻しているか否かは、宗教を信仰する一方配偶者の宗教活動の内容や程度、信仰心の程度、これらの家庭や第三者に及ぼす影響の有無、一方配偶者の信仰ないし宗教活動に対する他方配偶者の理解・寛容の有無、別居後の信仰心・宗教活動の程度、別居期間、婚姻意思の継続の有無などを総合的に考慮して判断されます。
- 暴行・虐待
- 性的問題 セックスレス・強引な性行為
- その他 配偶者の怠惰な性格、勤労意欲の欠如、生活能力の欠如、回復の見込みがない病気・犯罪・度を越した趣味 など
離婚裁判になるときは、離婚に至った経緯を具体的に洗い出し立証していくことで、いくつもの婚姻を継続しがたい重大な事由が積み重なっていき、総合的に判断されることになります。日記などで日々の生活を綴っておくと立証がしやすくなる可能性もあります。
当事務所では、離婚の相談を受けたり手続きのサポートをしております。離婚相談といえば弁護士ですが、弁護士に相談するほどでもない、弁護士は敷居が高いなと思う方もいらっしゃると思います。司法書士でもお力になれることはありますので、どうぞ遠慮なくお問合せくださいませ。