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基礎編7:有責配偶者からの離婚請求

有責配偶者、例えば不倫をした方からの離婚の請求は認められるでしょうか。倫理的に許せない気持ちもあるかと思いますが、次のような場合には有責配偶者からの離婚請求も認められるとされています。

 

有責配偶者からの離婚訴訟は原則認められませんが、次の条件があれば可能です。

 

1.長期にわたって別居している

長期が何年かという定義はありません。短いもので6年とされたケースもあれば30年以上のケースもあり、その間の態様や諸事情によって異なるようです。

 

2.未成年の子がいない

未成年といっても20歳未満という厳格な規定ではなく、20歳未満で働いていたりすでに結婚していたり、逆に20歳を超えていても学生などまだ親の生活力に頼らないといけない場合は、未成年と判断されることもあります。

 

3.離婚によって相手方配偶者が精神的・社会的に苛酷な状況にならない

有責者側が別居していたとしても相手方配偶者に生活費をちゃんと渡したり、離婚後も相手方配偶者が生活苦にならないように配慮するなど、相手方配偶者が困らないようにしなければなりません。

 

有責配偶者とみなされるケース

  • 長い間、愛人と付き合っている
  • 夫に秘密で風俗関係の仕事をしている
  • 生活費を渡さないで遊びまくっている
  • 専業主婦なのに全く家事をしない
  • 暴力で怪我をさせる
  • たびたび家出を繰り返す
  • 無視する、暴言を吐くなど精神的な虐待をしている

いわゆる相手のことを考えない自分勝手気ままな不良人間のことですね。

 

裁判で有責配偶者からの離婚請求が認められるかは上記3つの条件が必要ですが、かなりケースバイケースなようです。上記1,2は時間の経過が必要ですが、上記3は、離婚前後問わず真摯に対応しているかどうかが鍵になりそうですね。

 

当事務所では、離婚の相談を受けたり手続きのサポートをしております。離婚相談といえば弁護士ですが、弁護士に相談するほどでもない、弁護士は敷居が高いなと思う方もいらっしゃると思います。司法書士でもお力になれることはありますので、どうぞ遠慮なくお問合せくださいませ。