基礎編6:離婚事由
離婚裁判するときには、民法770条に掲げる離婚事由がなければ裁判をすることはできません。協議離婚や調停の場合にはこの離婚事由に当てはまる必要なく離婚できます。
ではその離婚事由の5つを簡単にご説明いたします。
1.配偶者に不貞な行為があったとき
浮気、不倫など配偶者以外の異性と性的関係をもつこと
2.配偶者から悪意で遺棄されたとき
悪意をもって同居しなかったり、生活費を渡さなかったりすること
離婚しようと別居するときも勝手に別居すると悪意の遺棄と捉えられることもあります。
3.配偶者の生死が3年以上不明なとき
失踪や家出などが原因で音信不通になり、3年以上、配偶者の生死が不明なこと
7年以上生死不明の場合は失踪宣告で死亡したことになります。
相手の財産は、離婚だと財産分与の対象ですが、失踪宣告だと相続の対象になります。
4.配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき
回復の見込みのない精神疾患などを患い、夫婦の協力義務が果たせなくなること
5.その他婚姻を継続しがたい重大な事由があるとき
暴力、セックスレス、親族との不和などが原因で、夫婦関係が破綻していること
離婚理由で多い、性格の不一致もこれに該当します。
実際には上記の1か5が多いかと思いますが、キッカケは1つだとしても裁判になるときには離婚の理由が複合的に絡まるケースが多いのではないでしょうか。相手が離婚を認めない場合には、その複合的な理由を訴状に書き連ね、それぞれ証拠を出すことになりますので、事実関係を整理しておくことが重要ですね。
当事務所では、離婚の相談を受けたり手続きのサポートをしております。離婚相談といえば弁護士ですが、弁護士に相談するほどでもない、弁護士は敷居が高いなと思う方もいらっしゃると思います。司法書士でもお力になれることはありますので、どうぞ遠慮なくお問合せくださいませ。