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前回2回は、ABLの借り手側のメリット・デメリットをお話いたしましたが、今回は、金融機関などの貸し手側のメリット・デメリットのお話です。
メリット1.担保の種類が増える
これまでは、主に不動産を担保に取り、代表者の個人保証などがありましたが、在庫などの動産や売掛金などの債権も担保とすることができ、融資枠も拡大しやすくなります。
メリット2.担保実行が早い
借り手が倒産などの際、不動産担保の実行は時間がかかりますが、売掛金の回収や在庫の処分は、不動産担保よりは行いやすいのではないかと思います。
ただし、在庫の内容によっては、そのマーケットがまだ整備されているとは言えませんが。
また、不動産が処分しにくくても、債権担保の回収ができれば、リスク回避にもなりますよね。
メリット3.借り手の把握
借り手側の会社は、貸し手である金融機関に経営状況等を定期的に報告することになりますので、その会社の状況把握がしやすく、経営悪化になったとしても早い段階での経営のアドバイスもでき、また、援助もできると思います。
デメリット1.ABLの未浸透
まだまだ、認知度が低いし、制度も完全に整備されているとは言えない状態ですので、当事者または関係者に理解を得るのが大変ですし、動産譲渡登記・債権譲渡登記だけで完璧な対抗力があるわけではないので、ABLをする場合には、それなりの覚悟が必要でしょうね。
デメリット2.事務が大変
不動産を担保にしているときは、不動産の価値の上下はさほどなく、担保評価もあまり変わらないでしょうが、在庫や売掛金は日々動く可能性が高いものなので、常にその状態を把握する必要があり、借り手からもその報告が来るので、それを精査するという事務作業が増えるでしょうね。
デメリット3.処分できるか
借り手の会社が倒産などする際、担保にした動産や債権を処分して融資したものを回収できるかという問題です。債権担保は回収しやすいでしょうが、在庫などの動産は、物によっては売るのが大変な場合もあるわけですよね。不動産のように不動産屋さんが沢山いて、不動産が欲しい人も沢山いるので、時間がかかっても処分しやすいですが、特定の人しか使わない在庫などの動産は処分が難しくなるということがあるでしょうね。
今後、不動産の価値が下がり、担保能力がなくなることもあるでしょうが、そのときに、収益性のある動産や処理しやすい債権を担保にしておけば、貸し倒れも回避できるというものですね。
まぁ、ABLをどんどん使用してみることで、制度の整備も拡充し、より使いやすくなるのではないかと思います。
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